「あんたがパワーアップの特訓をしてくれる夢見ヶ崎さがみか」
「ええ、よろしく。真野八方さん」
真野八方の前に現れたのは袴に羽織を着た和風の美女(渡辺千代子談)であった。
生来高いモヒカン力を備え、それに驕ることなくモヒカン的行動を取り、
圧倒的モヒカン力を周囲に見せ付けてきた真野のこと。次にやるべきことは決まっていた。
「ヒャッハー!女だー!」
真野の内なる野生が解き放たれた。
***
「……で、俺は長所の攻撃力をもっと伸ばしたいんだよ」
「なるほど」
まだ左足は無事のようね、ギブギブー折れるー、云々。
そんな和やかなやり取りをはさみ、真野のパワーアップイベントはつつがなく進行していた。
「だから早く特訓を始めてくれ!」
「ふふ……やる気は十分のようね」
「先生!俺は寝技乱取りを希望します!」
「これまでの試合を見たところ、立ち技がメインだったみたいだけれど、技の幅を広げたいってことかしら?」
「俺、横四方が苦手なんです!特に相手の下半身側の腕はどこにやればいいか色々試したいと思っているぜひゃっはー!」
「へぇ……」
「ギブギブ!折れる!残った左足も折れる!」
「まだ余裕がありそうね」
※横四方固め:tp://www.geocities.jp/minorihp/yokoshihou.html
***
「いや、今度は真面目にやるよ」
「お願いするわ」
武道場にて居住まいを正し、改めて真野が口を開いた。
「正直、俺は攻撃力に自信あるけど、防御は苦手なんだ」
「そうね、これまでの試合の様子を見てもそれは分かるわ」
「だから、あんたには俺の防御力を上げる特訓をしてもらいたい」
「弱点克服というわけね」
「というわけで早速始めてくれ!」
一通りまくしたてると、真野は道場の床に大の字に寝そべった。
「俺、上四方から逃げるのが苦手なんだ!遠慮せず技をかけてくれ!そりゃもう思いっきり!ぎゅっと!ひゃっはー!」
「へぇ……」
「ギブギブ!折れる!残った左足も折れる!」
「まだ余裕がありそうね」
※上四方固め:tp://www.geocities.jp/minorihp/kamishihou.html
***
「今度こそ本気だ!大真面目にやるぜ!」
「そうしてくれるとありがたいわ」
道着の襟を正し、真剣な表情を作った真野は、万感の思いを込めて言った。
「やっぱ横四方のエロさは半端ないよな」
「ギブギブ!折れる!残った左足も折れる!」
「まだ余裕がありそうね」
「あ、もうちょっと太ももの締め付けを強くお願いぃイタタタアァーッ!」
◆真野八方
■パワーアップ内容
1-a.ステ上昇(指定したステを+2)
FS(野生)+2