もしも夢追にグロ耐性がなかったら

「ねえ、かなめちゃん!一緒に映画観よう!」

「いいですね!らちかちゃんはどんな映画が好きなんですか?」

「ふふっ……コレ」

「???……知らないタイトルですけれど……どんなジャンルですか?」

「観ればわかるよ……ふふっ」


***


「あ、あの、らちかちゃん……ちょっと、これ、流血描写が……」

「コレはねー、スプラッタの描写が凄くしっかりしていてねー」

「ひぃっ!」

「あれ?かなめちゃんってこういうの駄目だったの?」

「あ、あまり残酷な描写は……ちょっと……ひぁっ!」

「わ!(腕に抱きつかれた!)」

「ご、ごめんなさい……あの……その……」

「んー…………かなめちゃん、そんなに引っ張られたら袖が伸びちゃうよ」

「あ……」

「はいっ」

「ふわぁっ!?」

「ね、私がしっかり抱き締めていてあげるから、安心して」

「あ、あ、ありがとうございます……」

「(わぁ……かなめちゃんのドキドキがはっきり伝わってくる)」

「うう……」

「(一緒にスプラッタ映画を楽しむ風を装ってこっそり流血シーンで興奮するという背徳感プレイを楽しむ予定だったけど予想外の収穫!)」

「……らちかちゃん?」

「ふふっ……」


***


おまけ


「ところで希望崎学園って噂じゃかなり危ないところらしいけど、そんな調子でよく通学できるね」

「あ、あの……学園内では……魔人能力がいっぱいで……常時ハイテンションで……だから……その……」

「ああ、なるほど」


<終>